☆ いすゞ大型路線バス エアコン(エバポレータ・コンデンサ)の変遷 ☆

 路線バスにツキモノと言えば「エアコンの出っ張り」ですが、いすゞ製大型路線バス「キュービックLV」ではエバポレータが分散型やビルトイン型を採用しているケースが多いので、一般的には他社製のようにエバポレータが屋根に載ることはあまりありません。しかしながら、都営バスでは分散型からビルトイン型へ移行する際に一時的に屋根上積載型エバポレータとなったりしていますし、超低床・低公害系車ではスペースの関係から従来床下に積載していたコンデンサを屋根上に載せるなどの変化が生じています。ここでは、いすゞ製大型路線バスの屋根上に積載しているエバポレータ・コンデンサの変遷について扱っていきます。
(都営のいすゞ製バスには車体メーカー問わずゼクセル製のエアコンが搭載されています。このページではシャーシメーカー直系のいすゞバス製造(旧IKC・川重車体)製の車体を架装した車を扱っていきます。)

(このページ、画像が多いので凄く重くなっています。申し訳ありません。)

 

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(局番:C−S104 いすゞP−LV314K+IKC 新宿区抜弁天停留所付近)

 いすゞLVシリーズはM代後期から投入が始まりまして、以来S代車まではエバポレータを分散搭載したタイプが投入されていました。分散型になったことで、他社製のバスのように屋根上は出っ張りは無くスッキリしています。この分散型エバポレータですが、実際に乗ってみるとあまり冷房の効きが良くなかったように記憶しています。

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(局番:S−P254 いすゞP−LV214K+川重車体 江東区豊洲駅付近)

 一般仕様車では分散型を採用していましたが、P代で大塚営業所へ投入した都市新バス仕様車では集中型が選ばれました。このため、エバポレータが屋根上に出る形状のものとなっています。P代ではエバポレータの側面に外気導入用ルーバーが無いので、一般仕様車と同じ内気循環タイプと推測されます。上の画像は晩年大塚営業所から深川営業所へ転属してきた車で、一般仕様車として用いられていました。(方向幕が都05系統のものになっているのは、たまたま回している最中だったからです。このときの運用は晴海会場〜豊洲駅の臨時バスでした。)

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(局番:R−V515 いすゞP−LV314K+IKC 江戸川区南葛西付近)

 T・V代車では分散搭載だったエバポレータが集中型となり、他社製のバスのように屋根上に出っ張る形状となりました。川重・IKC製車体はともかく、富士重工製車体の場合では日産ディーゼル車と同じ屋根形状になったので、外観上の見分けがつきにくくなってしまいました。

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(局番:G−V506 いすゞP−LV214K+IKC 江東区東雲付近)

 T・V代車でも都市新バス仕様車が投入されました。この車にはP代都市新バス仕様車では見られなかった外気導入タイプを示すルーバーが側面に開いています。

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(東急バス(荏原営業所所属) 社番:E583 いすゞP−LV314K+川重車体 大田区大森操車所前)

 他事業者の例です。東急バス(投入当初は東京急行電鉄)では、LV投入当初から集中型エバポレータを採用していました。ただ、出っ張りが都営のものより薄くなっている点がポイントと言えるでしょう。このようなケースは国際興業でも見られるものですが、「冷房機器メーカーが都営納入車と異なる」「都営と同一メーカーだが装置そのものが異なる」「車内天井を低くして、その分出っ張りを薄くした」のいずれかと推測されます。

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(局番:E−A500 いすゞU−LV324K+IKC 江東区東雲付近)

 投入型式がU−LV324(224)KとなったW代からはエバポレータ装置を小型化したビルトイン型となりました。このため、再び屋根上から出っ張りが消えることになります。ビルトイン型はU−LV324(224)の後継型式となるKC−LV380(280)にも引き継がれています。

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(局番:G−B673 いすゞKC−LV280L+いすゞ 江東区東雲付近)

 都市新バス仕様車でもX代車(W代は未投入)からビルトイン型となりましたが、外気導入タイプを引き続き投入されたために側面方向幕の直上には箱形の機器が2個載っています。この形状はU−LV224KからKC−LV280Lへ引き継がれ、らくらくステップ仕様でコンデンサを屋根上積載となったC代車でもこの装置が付いています。

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(局番:P−A533 いすゞU−LV324K改+IKC 中央区晴海会場付近)

 元々コンデンサは床下に積載するものでしたが、さらなる低床化に伴って床下に収まらなくなってしまったのか、エバポレータに代わって屋根上へ積載するようになりました。上の画像はX代リフト付超低床車から投入されている形状のもので、如何にも「機械」といったスタイルが物々しさを感じさせます。低公害車でも同様で、床下に低公害関係の機器を積載する関係で屋根上へコンデンサが載るようになっています。超低床系では前述のリフト付超低床車(X〜B代)とA代らくらくステップ試作車が該当し、低公害系ではA・B代CNG車がこのタイプとなっています。

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(局番:E−D292 いすゞKC−LV280L+いすゞ 江東区東雲付近)

 C代車以降の車では、上の画像のような薄型のコンデンサを搭載するようになりました。B代以前のタイプより大分スッキリした形状となりました。この形状のものは、超低床系・低公害車系共に搭載されており、特にD代車以降は低公害装置(アイドリングストップ装置はこれに含みません)が無い普通の都市低床車が入らなくなっているので、ノンステップバスを含むすべてのいすゞ製大型車には共通して見られるようになりました。

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(京都市交通局 局番:6510 いすゞNE−LV288L+いすゞ 京都駅前)

 他事業者の例です。京都市交通局のいすゞ製大型車は一環して非ビルトイン型エバポレータが採用されているようで、都営ではビルトインとなるU−LV324(224)系やKC−LV380(280)系でもエバポレータの出っ張りが付いています。CNG車ともなるとコンデンサまで屋根上に積載することになるため、上の画像のように出っ張りが2つ付くことになります。このような形状は関東ではあまり例がないようですが、関西では他に奈良交通が該当するようで、ワンステップ車が同じようにエバポレータとコンデンサの出っ張りが2つ付いた車が存在しているそうです。

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(大阪市交通局(鶴町営業所所属) 局番:28−3136 いすゞNE−LV288L+いすゞ 大阪駅前)

これも他事業者の例ですが、京都市営バスとは逆のケースと言って良いでしょう。大阪市交通局では車高制限のある区間を走行する関係から、いすゞ製大型路線車では一環して分散型>ビルトイン型エバポレータが採用されていて、ごく一部の例外を除いて屋根上にエバポレータが出っ張ることはありません。(例外なのは、都市型超低床(ワンステップ)車(都営のリフト付超低床車と同型式車)とノンステップバスです。)CNG車でも例外ではなく、都営ではコンデンサを屋根上に載せるところ、ここでは普通のバスと同じように床下に搭載されています。(車体側面中央の広告板の下にあるルーバーにコンデンサがあります。)前中扉仕様の都営バスではこの位置にコンデンサを積むのは難しそうですから、前後扉仕様を採用する大阪市営バスならではのケースと言えるでしょう。


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