乗り降りしやすいバスの先鞭を切ったのがこの都市型超低床バスです。「超低床」の名が示すとおり、乗降口が1段となるワンステップ構造になっています。また、このバスでは都営では初の3扉仕様となり、中扉にスロープ板を装着しています。最近でこそ、各地でスロープ板付きワンステップバスを見かけるようになりましたが、このバスは車内後部まで段差がない構造にするために従来型とは異なる設計となっています。平成2年度に8台(各メーカー2台ずつ)が納入されましたが、翌年度から「リフト付超低床バス」が投入されたために非常に珍しい存在となっています。
なお、これらのモデルは全国的に見ても珍しい存在で、特に後扉がある仕様は大阪市交通局くらいでしょう。(大阪市営は前後扉ですが・・・)

(局番:C−W291 いすゞLV870L+IKC)

(局番:C−W292 いすゞLV870L+IKC)
宿74系統で運行中のいすゞ車で、新宿営業所に2台配置されている。リフト付きでは屋根上にエアコンのコンデンサが載っているが、このバスでは床下積載されたようで屋根はスッキリしている。

(局番:C−W297 日産ディーゼルUA440HAN改+富士重工 撮影:匿名希望様)

(局番:L−W298 日産ディーゼルUA440HAN改+富士重工 撮影:森茂樹氏)
日産ディーゼル車は江東営業所と新宿営業所に1台ずつ配置されている。江東では錦27系統に、新宿では宿74系統・CH01系統にそれぞれノンステップバスなどと共に運行されている。


(局番:A−W294 日野HU2ML改+日野車体 (営業所内立ち入り許可済み))
日野車は品川営業所に2台配置されている。X代車以降のリフト車と異なり、屋根上:エバポレータ/床下:コンデンサという同時期の一般的な路線車と同じような姿となっている。一部のバス事業者で採用されている セーフティウインドウも、都営では都市型超低床バス・リフト付き超低床バスに限って採用されている。

(局番:C−W295 三菱MP6X+新呉羽)

(局番:H−W296 三菱MP6X+新呉羽)
三菱車は新宿と千住に1台ずつ配置されている。屋根上のエアコン機器はエバポレータとコンデンサで、同社製の貸切・高速タイプのリムジン仕様でよく見られるもの。翌年度以降投入されたリフト車でも引き続き用いられている。

都市型超低床バスは、試行的な要素が多数盛り込まれた仕様となっていて、中扉付近に設置された次停留所表示器もその一つです。現用のLEDタイプとは異なり、運行路線全体が把握できる利点があるものの、やはり単一系統だけしか対応できない(新宿所属車はCH01系統・宿74系統が共に短いので、1枚のパネルで対応が出来ている)のがネックとなり、翌年度以降投入されたリフト付超低床バスでは採用されませんでした。
他のバス事業者でも単一系統専用車では似たような表示器を採用する事例がありましたが、やはり普及しているとは言い難いモノがあります。




A−W294の車内(撮影:匿名希望様)
日野車の車内です。都交通局が提唱したワンステップバスは、車内後部まで段差無しで移動できるのが特徴でした。ただ、実際には座席などのレイアウトが複雑だったり、通常のツーステップバスとの足回りが異なるためのコストアップなどで、前〜中扉間のみワンステップ仕様の車のほうが普及していました。